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ネパールの世界遺産

カトマンズの渓谷

ヒマラヤ山脈の南、標高1300mに位置する盆地にあるカトマンズ市、バクタプル市、ラリトブル市にまたがる渓谷。カトマンズ旧市街にあるマッラ、パタン、バドガオン3王朝の王宮をはじめ、多くの史跡が残っています。都市開発が進み、仏教とヒンドゥー教が融合した伝統的な町の景観が損なわれているとして2003年に危機遺産に登録されました。

パダン

パタンはカトマンズの南、バグマティの川の先にある古都。カトマンドゥ墓地にマッラの3王国があった時代に首都として繁栄し、ダルバール広場の寺院、王宮をはじめとする建築物に、その歴史を見ることが出来ます。

パタンは「美の都」とも呼ばれ、その名のとおり、街中が美術品のように美しく並んでいます。

パタンに暮らすのは、ネワール族で、紀元前から住んでいます。

ネワール族は、絵画、彫刻などの芸術に優れており、いたる所にネワール族による繊細な彫刻品を見ることが出来ます。

 

  • ダルバール広場

    ダルバール広場

  • 17世紀に建てられた、ブッダが祀られているクリシュナ寺院

    17世紀に建てられた、ブッダが祀られているクリシュナ寺院

  • ゴールデンテンプル

    ゴールデンテンプル

  • パタン博物館

    パタン博物館

パシュパティナート

パシュパティナート

ガンジズ河の支流であり、聖なる河と言われるバグマティ川の川岸にあるパシュパティナートはネパール最大のヒンドゥー教寺院で、インドにあるヒンドゥー教寺院も含め、4大シヴァ寺院のひとつでもあります。

パシュパティナートは火葬場としても有名です。

シバ寺院の中でも最も重要な寺院で、インドから修業に来るサドゥーや、多くのヒンドゥー教信者で賑わいます。バグマティ川の川岸にはエッカイダスルドゥラと呼ばれる11の白い棟があり、シヴァ神のリンガが祀られています。

パシュパティナートの起源はキララシュワール寺院に残されているシヴァリンガから少なくても紀元前3世紀には最初の寺院が建てられたとも言われており、リッチャヴィ王朝時代にパシュパティは国の守護神ラストラデヴとなり、マッラ王朝、シャハ王朝に受け継がれました。

スワンヤプナート

カトマンズ西部の丘の上に建つ、ネパール最古の仏教寺院で最も有名な寺院です。寺院にはたくさんの猿がいて通称モンキーテンプルとしても知られています。 カトマンズ盆地がまだ湖だった頃から丘の上に建っていたという伝説がございます。

かつて2000年以上前にアショカ王がこの地を訪問したと言われており、紀元460年にはマーナーデーヴァ王がここに建造物を建てるように命じたことが碑文に記されていいます。13世紀まではこの場所は重要な仏教の中心地となりました。

丘の上に立っていることもあり、ここからはカトマンズ市内の絶景が一望できます。

境内にはいろいろな建物があり、インドシカラ様式の仏塔やチベット仏教の僧院、木造のハリティ寺院があり、ネパールの宗教的多面性がうかがえます。

 

  • ネパール最大のストゥーバ

    ネパール最大のストゥーバ

  • 多くの巡礼者で賑わいを見せるチベット仏教の聖地

    多くの巡礼者で賑わいを見せるチベット仏教の聖地

サガルマータ国立公園

サガルマータ国立公園

サガルマータ国立公園には、エベレスト(標高8848m)、ローツェ(標高8,516m)、マカルー(標高8,462m)、チョ・オユー(標高8,201m)を中心とする7000~8000m級の山々が連なる、「世界の屋根」と呼ばれる山岳地帯があります。

カトマンズ北東に位置するサガルマータ国立公園領域は、イムジャコーラ川、ドゥードゥコシ川、ボテコシ川等の上流域に広がり、面積は1,148平方キロメートルで公園の大部分が標高3,000mを超えています。

サガルマータ地域は険しい土地で、深い渓谷や氷河、ほとんど通行不可能な氷と岩からなる地域で覆われています。この地域は地元では<クンブ>と言う名前で知られ、有名なシェルパ族の居住区です。

シェルパは近年、地域の経済の中心的支柱となっている登山やトレッキング産業で名をあげるようになりました。

1979年サガルマータ国立公園は、世界遺産として認定されました。

チトワン国立公園

チトワン国立公園

チトワン国立公園はヒマラヤ山脈の麓に広がるタライ平原の一角に位置します。

先住民タルー族のほか、山地から移り住んだチェトリやタマン族などの住む農家が存在します。1973年にネパール初の国立公園に指定され、さらに1984年にユネスコの世界自然遺産に登録されています。首都カトマンズから飛行機で約30分、バスなら8時間。観光客は事前に許可が必要です。

公園内には、ベンガルトラ、インドサイ、ナマケグマ、クロコダイル等の絶滅の恐れの高い動物や500種類以上の野鳥が生息しています。象の背中に乗ってみるジャングルサファリや、ラフティング、カヌー、バードウォッチングなどのアクティビティを楽しむことができます。

ルンビニ

ルンビニ

カトマンズの南部300キロ、ヒマラヤ山麓のタライ平野にあるルンビニは紀元前623年、仏教の開祖の仏陀が生まれたとされる場所です。

ルンビニは1997年、世界文化遺産に登録されています。

仏教の八大聖地の1つに数えられ、世界各地から巡礼者が訪れています。ゴータム・シッダルタ(仏陀になる前の名前)が生まれた庭園の近くには仏陀の母マヤデヴィが入浴したという湖や、インドのマウリヤ王朝のアショカ王が紀元前249年にこの地を参拝したことを記した石柱などがあり、また、マヤデビ寺院は、仏陀生誕地における重要な史跡の一つです。その他にもルンビニには、様々な国際的仏教団体によって建立された美しい寺院やストゥーパ、僧院などが数多くあります。ルンビニの近くカピラバストゥでは、仏陀が過ごした古代の宮殿跡が発掘され、その遺跡では紀元前8世紀頃の宮殿の跡があちらこちらに見られます。

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